SOUND

ずっとずっと、周囲の視線が怖かった。

顔に押し当てられた熱の塊。

それから俺は『お化け』と
呼ばれるようになった。

ただれた火傷の痕を隠したくて前髪を長く
伸ばしたけれど状況は何も変わらなかった。

罵られるのが悲しくて、恐れられるのも辛くて、
部屋に鍵をかけて閉じこもった。

誰とも関わらず、ただ息をしているだけの
無意味な日々。

まばゆい光に憧れることさえ、
いつしかやめていた。

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